現在、地域医療の現場では、病院・訪問看護ステーション・ケアマネジャーなどの関係者間で、情報共有や連携体制の整備が大きな課題となっています。特に、退院後の在宅ケアにおいて、利用者に最適な訪問看護サービスをスムーズに提供するためには、病院側と訪問看護側との密な連携が不可欠です。
私たちはこの課題に対し、「訪問看護連携プラットフォーム」を開発しました。このサービスは、病院を起点として、地域の訪問看護ステーションやケアマネジャーとの情報連携を可能にするシステムです。特徴は、登録された訪問看護ステーションの看護記録や稼働状況をもとに、独自の基準で看護レベルをスコア化し、病院側がそれらを閲覧・比較できる仕組みにあります。
例えば、「看護師1人あたりの利用者数」「キャンセル率」「入院率」などの運営指標をもとに、定量的にサービス提供レベルを評価し、信頼性の高い連携を実現。これにより、病院は退院後の利用者に対して、適切な訪問看護ステーションを紹介することができるようになります。
訪問看護の質を可視化し、選ばれる仕組みをつくることで、地域医療の質の向上とともに、ステーション側にとってもサービス改善やモチベーション向上につながります。今後はこの評価指標のさらなる精度向上や、介護事業者・自治体との連携拡大を視野に入れ、持続可能な医療インフラの実現に貢献してまいります。
私たちは、医療をつなぎ、地域を支える情報基盤の構築を通じて、より安心して暮らせる社会の実現を目指しています。