妊娠期から産後にかけての周産期は、身体的変化だけでなく精神的負荷も大きく、多くの女性が不安やうつ症状を経験するといわれています。しかし、こうした心の変化は外からは見えづらく、医療者や家族も気づきにくいため、適切な支援が遅れがちになることが課題とされてきました。
この問題に対し、私たちは「周産期メンタルヘルスケアAI」を開発しました。本サービスは、妊産婦が記録する日々の体調や気分、睡眠・食事の状態などのデータをもとに、AIが心理状態を分析し、リスクの兆候を早期に可視化する支援ツールです。
特徴は、医療・看護現場の知見をもとに設計されたAIモデルによって、産前・産後の時期ごとの心理変化を的確に捉えることができる点にあります。アプリやチャットボットを通じた負担の少ない入力と、専門家による迅速な介入を可能にするアラート機能が、当事者と支援者の双方に安心を提供します。
さらに、蓄積されたデータを活用し、医療機関との連携や地域の母子保健体制の強化にもつながる仕組みを構築。孤立しがちな妊産婦をテクノロジーで支える新たなかたちを実現しました。
私たちは、母子の健やかな時間を守るためのメンタルケアの新しい可能性を追求しました。